2009/09/30

西部四州の旅(7):カールスバッド


22日はカールスバッド国立公園。ここは,巨大な鍾乳洞の中を歩いて回るというだけでなく,夕方にコウモリの大群が洞窟から次々次々次々と飛び出していく「ショー」が圧巻。どちらも,スケールが大きすぎて,ほんとうに「わけがわからない」。洞窟ツアーは,けっこうハードのものも用意されているが,私たちは,お気楽なツアーに参加。ツアーでなく自由に歩けるところもある。ほんとうに楽をしたければ,洞窟を降りていくエレベーターも用意されている。私たちは,最初はエレベーターで下りてツアーに参加し,昼食を取った後,今度は歩いて降りてみた。洞窟の中はさすがに涼しく,寒く感じるほどだった。見ての通り,写真はうまく撮れなかった。
それにしても巨大なので,エレベーターを降りた洞窟の中におみやげ屋やトイレもあり,しっかりした遊歩道も整備されている。電気も通っている。観光客に開放しているところはごくごく一部だろうからとやかく言うつもりはないけど,スケールが大きいがゆえにできるのかななどと思った。

夕方のコウモリショーは,観客席まで用意されていて,飛翔時間前からレンジャーによる説明があり,ショーの直前には数百人の観光客がコウモリの飛翔を待ちかまえていた。
コウモリが洞窟から出てき始めると,「オー」とか「アー」とかみんな言うのだが,あまりに出てくるコウモリの数が多いので,そのうち,パラパラと帰り始める。長いときは2時間以上かけて数十万のコウモリがえさを求めて飛び出ていくそうだ。私たちは一時間くらい見ていたが,そのときにはもう二十人程度しか残っていなかったと思う。
ホントにこのスケールには困ったものだ(笑)。


西部四州の旅(6):サンタフェとホワイトサンズ


20日は一気に南下し,コロラド州から,ニューメキシコ州のサンタフェへ。夕方4時頃到着し,The oldest houseという,アメリカ最古の家?に向かった。それらしき建物に到着したのだが,入り口が見あたらず,うろうろした挙げ句,インフォメーションが近くにあることに気づき,聞きに行くことにした。

すると,なんと,何ヶ月かお休みとのこと。ま,外観だけ写真に収めることにして,奇跡の階段で有名なロレットチャペルへ。なぜ奇跡かというと,真ん中の支柱のない螺旋階段で,鉄の釘も使われていないからだそうだ。







宿にチェックインした後,子どもたちのたっての願いによって,この旅で二度目のプール。今度の宿の方がグレードが良かったのもあって,屋内のプール。
翌日も移動が多いので,宿に着いていたステーキ屋で夕食。











そして,翌朝向かったのが,ホワイトサンズ。
見ての通り,そのまんま。

まるでスキー場のそばの道を走っているかのような感じで,白い砂の上をドライブ。
遊歩道を少し歩いて,急ぎ,カールスバッドの宿へ。思ってたよりも時間がかかり,夜はバーガーキングで買って宿で食べることに。ところが,クレジットカードの機械が壊れているとか何とかで,結局ただになった。そうはいっても何度も機械を通したので,手放しで喜ぶのはどうかとも思ったが,どうもほんとうにただだったっぽい(笑)。

西部四州の旅(5):メーサベルデ



 19日は,午前中車で移動して,アメリカで最初の世界文化遺産である,メーサベルデを訪れた。
 今回の旅行を計画するまで全く知らなかったのだが,1400年も前に断崖地形を利用して集団生活をしていた民族がいたらしい。700年たって,この民族は忽然と姿を消したらしいが,いずれにしても,ヨーロッパ人がアメリカ大陸を「発見」する前の話である。
 この住居跡をいくつも見て回り,高台からは平原の眺望を楽しんだ。ツアーに参加しないと入れない箇所もあったので,ツアーにも参加したが,シュントは,ツアーガイドをしてくれたレンジャーから子ども用のレンジャーバッジをもらった。後から別の国立公園のレンジャーに聞いたのだが,このバッジは,本来,一定の講習を受けないともらえないらしい。一緒に参加したツアー客に子どもがいなかったためかもしれないが,シュントは運が良かった。





西部四州の旅(4):アーチズ

 キャニオンランズからモアブの宿に戻って,翌18日は,アーチズ。最近観光客の増えている国立公園らしい。









アーチズの名の通り,ほんとうにあちこちにアーチがある。
最初にめざしたのは,デリケートアーチ。駐車場から1時間近く炎天下を歩かなければならない。ハルナなどは,「あっつ!」を連発して,かなりめんどくさそう・・・ たしかに暑かったけどね。







でも,デリケートアーチが見えたら,やっぱり壮観! いちいちことばにするのもためらわれるけど,自然が創り出した見事な造形だった。アーチの向こうは崖なのだ。

帰りはロッククライミングもどきをして岩の上で休んでみたり。他のいろんなアーチを巡って宿に戻った。まだちょっと明るかったので,子どもたちの強い希望もあって,モーテルの小さなプールで,ちょっとだけ泳いだ。



2009/09/23

旅行話の途中ですが

 こちらはすっかり秋模様。というか,冬支度という感じ。家の周りの木の葉っぱも色づき始めています。今日は暖かかったけど,摂氏で10度を切る日もしばしば。最高気温が15度くらいの時もあったし。今日は,ようやく,ほんとうにようやく,修理中の車が戻ってきたので家族みんなで喜んでいる,というか安堵している。結局4週間もレンタカーを使う羽目になってしまった。自腹ではないけど,パワーの必要なウィンドーだし,ロックはそれぞれのドアで手動。ただ,車はきれいになったし,中まで清掃してくれたのでちょっと驚いた。何となくアメリカのイメージとは違ったので。

アメリカのイメージと合っていて驚いたのは,ハルナの宿題。数学では,レンタルバイク屋さんになったつもりになって,調査データを元にして,レンタルバイクを一台あたりいくらにするのがいいか,それを説明しなさい,みたいな問題。つまり,マーケティングごっこみたいなことを7年生でやらせている。資本主義だし合理主義だし,もっと言えば,ベンチャーを立ち上げるための準備作業のようなことをしているのかなとも思った。

シュントはサッカーの試合で二連勝だし,ハルナはもうすぐバスケのトライアウトがあるし,もうほんとうにいろんなことを書きたいんだけど,あまりに多すぎて,ちょっと無理。ここまで(苦笑)。

2009/09/11

西部四州の旅(3):モニュメントバレーから,キャニオンランズへ


17日,モニュメントバレーからさらに北上し,二つの国立公園を巡った。北上する途中で,メキシカンハットなどに立ち寄ったが,とにかく,ドライブ中,右も左も前も後ろも,広大な大地が広がっている。赤茶けた土に時折ビュートが現れたり,もっと黄色っぽい土のところもあったり,突如緑がいっぱい現れたりしたことはしたが,まあ,広いわね。

そうそう,このあたりは,日中は90度を超す!(といっても華氏だけど) 摂氏でいうと,30度を優に超す。空気が澄んでいて日差しがきつい。グランドキャニオンに比べてもかなり暑い。朝晩の冷え込みもグランドキャニオンほどではない。グランドキャニオンの日の出の時などは摂氏で10度くらいまで下がったから,かなり重ね着したし。


 で,メキシカンハット。わかりやすっ!
 さらにじゃんじゃん北上し,途中のファーストフードで昼食を取り,キャニオンランズに午後早くに到着。以下の写真は全部キャニオンランズ。展望台からフラットな大地そして,ところどころにメーサ,そしてグランドキャニオンにつながっているコロラド川・・・ゆっくりとしかし大胆に削られて現代人を呼び寄せる大地。写真だとうまく伝わってないけど,まあ,あきれるくらいの大きさ。

2009/09/07

西部四州の旅(2):モニュメントバレー

 旅の3日目は,グランドキャニオンからさらに北に向かい,アリゾナ州とユタ州の国境周辺にあるモニュメントバレーを訪れた。
 ここはナバホというネイティブ・アメリカンの居住区内にあり。ナバホの人たちがかなりの自治権を持っているらしい。
 切り立った丘のようなものはビュートと呼ばれ,モニュメントバレー周辺にはかなりの数があるが,地平線にビュートというのがモニュメントバレーのシンボルのようなものになっている。こういう形になるのは,川の浸食作用によるものらしいが,てっぺんが平らで大きく,横長になるとメーサ(メサ)と呼ばれるらしい。メーサについては,また別の箇所で。
 グランドキャニオンにしても,モニュメントバレーにしても,さらにその間のドライブしながらの光景にしても,
いちいち巨大だし,チョー広大だし,ハルナに後から言われたのだが,「わけわかんねえなあ」を連発していた。
 さて,ビュートには,いろんな形があって,それぞれにおもしろい名前がつけられていたりする。その一つに,シュントの好きなelephantのビュート。
その他にも,mittens(親指以外が一つにまとめられた手袋),three sisters(これはあちこちで聞く名称)などというのがあって,それなりにそれらしく見える。
 また,景色のいいポイントがいくつかあって,その中には,あの,ジョン・フォードのお気に入りということから名付けられた,その名もJohn Ford Pointというのもある。3時くらいに着いたので,これらのポイントを車で回った。そこは未舗装道路で,しかも,けっこう激しいでこぼこ道もあったりするので,運転はチョーゆっくり。4WDのレンタカーだったので,ホテルのレストランでの夕食が混むとのことだったので,ちょっと急ぎ足で回ることにした。激しいでこぼこは,スタート地点近辺に多く(しかも急坂),あとは,それほどではなかった。
 6時過ぎ,眺望が良くて味もなかなかと評判だった宿のレストランに急いで行ってみると,まだガラガラ。ビュートを背景にしたぜいたくな夕食だった。ただ,ここの公園内(国立公園ではなく,ナバホが管理する公園)はアルコール禁止であることが発覚し,ビールが飲めなかったのは残念だった。夕食が終わり日没の時間が近づいてきた。宿の周りにはサンセットを見る観光客であふれていた。
 夕日を浴びて赤く染まったビュートは,なかなかきれいだった。
 部屋に戻る途中,レストランとは反対側に沈む夕日を眺めた。暗くなると部屋から見る星がきれいで,特にハルナが喜んで見ていた。宿の外で上映していた西部劇の映画がなかったら,もっとよく見えただろう。
 翌朝,ツアーでなければ行けない場所に行くサンライズツアーに参加。6時にロビーで待ち合わせていたはずなのに,5分過ぎてもやってこない。おかしい・・・










































 電話を入れたら,寝ぼけた声。10分で行くとのこと。んー,寝坊かよ,やっぱり・・・ 来たら,ほんとうは別のやつがガイドのはずだったんだけど,とか言いながら,車もおそらく予定のものとは違うふつうのワゴン車(ほんとうはジープツアーといって砂ぼこりが舞うはずだった)。砂まみれにならずにすんだので,宿に戻ってシャワーを浴びる必要はなくなったけど・・・
 ということで,何とかギリギリ日の出を拝めた。その後は,ツアーでなければ行けないところにいくつか行けたし,客は私たち家族だけだったし,静かに,落ち着いて回ることができた。ガイドのナバホ人が笛を吹いてくれたり歌を歌ってくれたりして,何となく雰囲気もあった。
 穴の開いたビュートがあったり,それが寝転がって下から眺めた感じからeagle's eyeと名付けられていたりした。この穴の開いたものが変形してウジャウジャあるのがこの後行ったアーチズ。

 シュントは,日本語学校の日記にもモニュメントバレーを書いたほど,今回の旅の中でもここがお気に入りになったらしい。









2009/09/05

西部四州の旅(1):グランドキャニオン

 8月14日から24日にかけて,西部四州を旅行してきた。11日間レンタカーを借り,走行距離はなんと,2400マイル!!キロ換算だと4000キロ弱。ボストンからシアトルまでとほぼ同じ。日本でいうと,知床半島から与那国島まで3000キロ,東京都与那国島を往復して4000キロくらいみたい。すごい距離だけど,夫婦二人で交代して運転したというのもあるけど,それでも,渋滞がほとんどないし,クルーズコントロールといって,アクセルを踏まなくても,時速を一定にして走らせる機能がついているのもあって,走行距離の割には疲れは少なかった。
 
                                       さて,旅の始まりから。14日は早朝3時過ぎに起きて,4時に家を出て,空港近くの駐車場に車を預け,6時半発の飛行機でフェニックスに向かった。フェニックスで予約しておいたレンタカーを借りようとしたのだが,これがすごい行列。予約者以外はもう空きがないと途中でアナウンスが入ったほど。 途中のフラグスタッフで昼食を取り,向かった先は,グランドキャニオン。ドライブしている間に,ビューティフルチケットといって,80ドルで一年間,国立公園,国立モニュメントに入れるチケットがあることをガイドブックで発見し,これの方が特だとわかり,グランドキャニオン国立公園のゲートでこれを購入。季節や時間帯によってかなりの行列になるという話もあったが,それほど混んでおらず,スムーズに公園内に。
 一番上の写真は,真っ先に向かった,マーザーポイントというところ。駐車場が小さいので,路上駐車の車だらけ。でも,ポイントにたどり着くや,やはりというべきか,ド迫力のパノラマが私たちの眼前に現れた。
                                         その日は,はやめの夕食を取り,サンセットのポイントで人気のホピポイントにも向かった。ここは一般車が通れないところなので,公園内を走っている無料バスを利用。予想通りすごい行列。そして,ホピポイントもすごい人の数。
    Maswikというロッジに泊まり,翌朝は4時起きでサンライズポイントのグランドビューポイントへ。4時起きとはいってもボストンと3時間の時差があるので,ボストンだと7時ってこと。とはいえ疲れてはいたけど。ちょっと離れたポイントだったせいもあって人は少なかったけど,それに,すっごく寒かったけど,なかなか幻想的な光景だった。
 そして,今回の目玉の一つ,ヘリでの遊覧! これがまた圧巻! コロラド川もヨーク見えたし,やはり空からのキャニオンは格別。なんとヨリコは助手席になり,さらによい眺めを味わうことになった。
                                    


宿に一度戻り,昼前から,キャニオンを少しだけ徒歩で降りてみた。片道2.4キロだけ。いろいろあって,今回の旅はランニングシューズを履いていったのだが,これがたぶん良くなかったみたいで,帰りの登りは足が進まず(靴のせいにするなって?),ハルナにまで心配されてしまった(苦笑)。
 最初の2,30分歩くのは見える感じが違っておもしろかったが,それ以上は,ただのハイキング,って感じだったかな。谷まで行けばもちろん別だったかもしれないが。途中で,ミュールというロバのような動物に乗るツアー客たちとすれ違ったり抜かされたりするのもおもしろかったが,連中のフンがあちこちにあって歩きにくいという面もあった。なんせ,片側は断崖絶壁を歩いていくのだし。いや,そんなに細いわけじゃないから,そこまで怖くはないけどね。下から三つ目の写真でわかるかな・・・
 でもって,夕方はゆっくりして,おみやげとかを買って,もう一泊。翌朝は,チェックアウト後,リパンポイントというポイントで寄り道して,グランドキャニオンとはお別れ。もう二度とここには来ないかもなどと思いながら,後ろ髪を引かれる思いで一路モニュメントバレーへと向かった。