2010/09/29

イエローストーンとヨセミテへの家族旅行(11):モーターホーム初日

7月21日は,いらいらした気分を抱えつつ,3時近くになってしまったので,おなかはペコペコ。オフィスからすぐに自動車道だったので,とにかく乗ってしまったが,しょうがないので,ショッピングセンターっぽいのを見つけてマクドナルド。モーターホームで料理もできるので,食材やビール等も調達・・・と考えていたのだが,酒屋はあったがいわゆるスーパーがない!!! ついてないときとはこういうものだ。さらに東に進み,スーパーを見つけ,再び買い物。暗くなる前に着きたいが,だんだん日が暮れてきた。

ちなみに,ヨリコが私のイライラを気遣い,最初は運転してくれた。制限速度70マイルの所を50マイル位で運転してただろうか。私も途中で変わったが,やはりビビッて制限速度をかなり下回るスピードで運転した。自動車専用道路から一般道になり,そのうちだんだん山道のウネウネした道になってきた。早く着きたいのだが,後ろからの車に追い抜いてもらうために,路肩によけたりするので,ますます遅くなる。さらに,ナビが指した目的地には予約したRVサイト(こっちではモーターホームをRVとも呼ぶ)がない。ナビをセットしたときに参考にしたのとは別のパンフを使ったりして,まあ,何とか到着したときは,もう真っ暗だった。

受付の建物の前に何人かの人たちがぶつぶつ言いながら立っていた。建物内は電気がついてなかった。あっちゃぁー,受付が閉まっちゃってる!! すでに時計は8時を過ぎていた。どうしたらいいのか・・・ 何かぶつぶつ言ってる人にも気持ちを伝えたくて,「もう閉まっちゃったの?」って見ればわかるようなことを聞いた。「予約してあるのに・・・」「予約してあるなら,ここに貼ってあるよ」

予約してある人については,車を駐める場所やサイト内の地図等の書いてある資料が私の目の前の窓に貼ってあるではないか!!! こんな間近にあるのにまったく目に入ってなかった。ああ,どうでもいいことでもしゃべってみるもんだ。飛び込みで泊まろうとして困っている人のことなど気遣う余裕もなく,とっととパンフをはがし,車へ戻った。サイト内でもうろうろしながらようやく到着。水,電気,下水のホースをセットしようとしたら,隣で夕食をとっていた男性が声をかけてくれ,モーターホームの運転手であるその人のお父さんから接続のしかたを教えてもらえた。もちろん,接続のしかたは借りる問いに教わっていたのだが,暗かったし焦っていたし疲れていたから,とっても助かった。

てなわけで,ようやく落ち着いて乾杯にこぎ着けたのが9時過ぎ(前の記事の最後の写真)。

残念ながら,ヨセミテバレー内のRVサイトは,ネット予約ができる最初の日のクリックレースに敗れ,国立公園の外から毎日通うことになっていた。ヨセミテバレーは,イエローストーンに比べると規模が小さく,さらに,大都市から車で4,5時間で来られるというのもあって,夏休みはとっても混むと聞いていたが,本当に混んでいた。国立公園の入り口の料金所は長蛇の列・・・

これが国立公園の利用料の看板。私は昨年8月の旅行の時に年間パス80ドルを買っていたので,ここでもそのパスを見せるだけ。去年と今年とで国立公園や国立モニュメントにいくつも行ったので,楽に元が取れた。ヨセミテについては次の記事で。

2010/09/23

イエローストーンとヨセミテへの家族旅行(10):モーターホーム

7月20日の夜にサンフランシスコに着き,空港そばの宿にチェックイン。
21日から4泊5日でモーターホームを借りることになっていた。モーターホームとは,いわゆるキャンピングカー。それも,シャワートイレベッドシンク冷蔵庫オーブンレンジ付き。当然巨大で,日本ではまずお目にかかれない。狭い道は運転できないし。
私たちが借りたのは,全長約8mのもの。一番後ろにダブルベッドや収納のある寝室があるタイプ。下の写真は運転席側から撮ったもの。奥の明るくなっているところが寝室。

ところで,このモーターホームを借りるために,サンフランシスコ郊外の,ELMONTEというモーターホームのレンタル会社(とっても感じの悪い会社! 詳しくは後述)のオフィスに宿から行くことになっていた。そして,無料シャトルが迎えに来るという宿に事前に変更していた。ところが,当日の朝,9時までに電話をするということだったので,8時過ぎ頃から何度かかけていたが通じず,仕方ないので朝食をとってから8時50分頃にかけたら,なんと,8時半までに電話がなかったから迎えに行けないとの返事!!!! 電車を乗り継いで最寄りの駅まで来いと。ちょっと待って。そもそも,無料シャトルの話を知らず,電車で行こうと思っていたので,駅のそばの宿を押さえていたのをわざわざキャンセルして,宿を変えたのに・・・ 多少つたない英語でクレームは付けたけど,宿から空港までバスで行き,さらに電車を乗り継ぐってことになったら,ずいぶん時間がかかっちゃうということで,急いで身支度。そして,電車での生き方を調べ,ウェブで,最寄り駅からは送迎があることを確認して出発した。

電車だと四人で50ドル近くかかり,ひどい話だ,といらいらしながら電車を乗っていた。その日は,アスレチックスタジアムでアスレチックス対レッドソックスのデーゲームがある日だったようで,スタジアムに向かう人で電車も混んでいた。レッドソックスの帽子をかぶった人と話をしたりして多少気が紛れ始めたそのとき。なんと,電車が目的地まで行かず,手前の駅で全員降りるようにとのアナウンス。詳しくはわからなかったけど,どうも一月にあった殺人事件の容疑者の裁判があって,その容疑者がその電車に乗るんだかなんだかで,一般客は利用不可能とか。

次の電車は私たちの目的の駅まで行かない電車だったが,とりあえず乗って,分岐の駅で次のを待った方がいいという女性客のアドバイスに従い,乗ることにし,でも,やっぱり,結局さらに分岐の駅で次の電車に乗ることになり,一時間遅れで到着。すでに一時半位だったと思う。到着後,送迎の車を呼ぼうと電話をするが,なんと,今は車がないからタクシーで来いと・・・ でもウェブには送迎があるって書いてあるじゃない,って言うと,(たぶん)上司に代わって,その人も同じような言い方。バスもあるようなことを言ったので,そして,駅を出るとバス停が左右二か所にあるようだったので,どっちのバス停からどういったらいいのかを聞こうとするが,電車や車の音がうるさいのもあった上に,言ってる英語が聞き取れず,そのうち切られてしまった。英語での電話は今でも苦手だけど,こっちがお客さんという立場のときはそれでも相手が丁寧に伝えようとするから,たいていは何とかなると思っていたし,実際何とかなっていたから,このときの衝撃は大きかった。西海岸なまりが,とかいろんな言い訳は浮かんだが,その後もう一度電話するまでに数分の時間を要するほどのショックだった。

まあ,結局,タクシーで行くしかないということがわかり,家族四人でけっこうヘトヘトな状態でオフィスへ。まずは,モーターホームの使い方についていろいろな説明を受ける。そのあと車体の傷の状態などのチェック。階段を上って車の天井部のチェックまであった。

で,オフィスに戻りいろいろな書類にサインしたりして終了。そのまま「行ってきまーす」の気分にはなれず,さっそく朝のトラブルについて文句を言った。順番に二人が応対してきたが,どちらもまず言ってきたのが「8時半までに電話することになっている」というもの。はい,そう来ると思って,ウェブの該当箇所と個人宛メールに9時までと書いてあった書類を見せる。最初の一人はそこで撃沈し,責任者っぽい人が来たのだが,その矛盾には答えられず,デスクに戻って電話したりPCいじったり。結局,無料シャトルの定員が埋まっていたので私たちを乗せられなかった,という説明。

おい,それはおかしいでしょ。じゃ,なんで朝の電話でそう言わないのよ。それから,なんで,みんな8時半までって最初に言うのよ。9時までって書いてあることの説明は一切ないじゃない!!!!

ELMONTEという会社はそういう会社だっちゅうことです。

日本からだと日本人が間に入っているからそういうトラブルはないかもしれないけど,私もモーターホームそのものを借りる機会自体がもう二度とないかもしれないけど,絶対お勧めしません。

ま,そんないやな思いでモーターホームの旅が始まったわけですが,モーターホーム自体は楽しめた。下の写真は順に,運転席,冷蔵庫(左)と収納(冷蔵庫の上と右),キッチン(中央)とシャワー(左),テーブルと椅子(通路はさんで反対側にはソファベッド),初日夜の乾杯(ヨリコの背中側は運転席とその上のベッド)。楽しいお話は次のブログで。

2010/09/22

イエローストーンとヨセミテへの家族旅行(9):マウントラシュモア

マウントラシュモアに着いたのは夜8時くらい。9時までライトアップがあるというので,宿に向かわずに行ってみようということになったのだった。自動車専用道を降りて薄暗い坂道を登ったり降りたりしながら,観光客なんかいるのか,と思っていたが,とんでもない!! マウントラシュモアの手前の町はぎらぎらネオンがちらついていて,西部劇の町をそのまま明るくしたような感じ。マウントラシュモアそのものも,まあ,こんな時間に,どこからこんなに人が来てるんだ,というくらいに観光客であふれていた。四人の大統領の顔の下には屋外映画館のような施設があって,私たちが着いたときちょうど上映が始まった。ま,以下にアメリカが素晴らしい栄光の歴史を歩んで来たか,っていうもの。

そうそう,この四人の顔については,遥菜がなかなか見つけられず,やっと認識できたときに言ったのは,「なんかもっとおっきいのかと思ってた!」

夜9時を過ぎていたのでここでは食事を取れず,宿のあるラピッドシティ(ぎらぎらしたところよりちょっと遠い町)というところまで行き,宿を見つけた上で,その近くのテイクアウトできる店を探そうとした。が,ナビ(こっちではGPSと呼ぶ)が教えてくれたところに目的の宿がない!! じゃあ,さきにテイクアウトができそうな店に行って宿の場所を聞こうということになり,開いているか疑わしかったがとりあえず明かりがついている店に入ってみた。なんと10時閉店ギリギリセーフ! 店のお姉さんに宿の場所も確認し,何とかチェックイン。

翌日は,3時過ぎのフライトまで特に予定がなかったので,昼間のマウントラシュモアにも行ってみようということになった。マウントラシュモアは入場料がなく,その代わり,その年の年末まで何度でも入れる駐車場利用料を10ドルとるというシステムなので,二度行く敷居が低かったのもある。

昼間ももちろん,人だかり。外国人観光客もいるけど,アメリカ人も多かったと思う。日本でいう伊勢神宮みたいな感じだろうか。アメリカ大好きアメリカ人が,四人の大統領を拝みに行ってるんじゃないかなあって思ったので。

おみやげ屋さんも「アメリカ土産」がいっぱい。ボストンでアメリカっぽい土産を見つけるのってけっこう難しいけど,ここならわりと簡単。敷地内にあるカフェで昼食をとり,女性陣のリクエストでソフトクリームを食べ(なんだ,けっこうあるんじゃん!),ラピッドシティの空港に向かったのだった。グランドティトンでレンタカーを借りて,8日間で1400マイル弱。このあとサンフランシスコでは5日で600マイル程度だったから,今回は14日間でざっと2000マイル(3200キロ)のドライブだった。去年の旅行は11日間で2400マイル(4000キロ弱)だったから,運転疲れは少なかったけど,日本の旅行だとちょっと考えられないなぁ。


サンフランシスコへの直行便はなく,また,最初に予約したソルトレークシティ経由がキャンセルか何かになった(旅行の前に代替便に変更)のもあって,いったん,東のミネアポリスに戻ってサンフランシスコに向かった。ミネアポリス空港では,通路を歩く人の動きに合わせて紅葉(映像)が動く仕掛けがあって,子どもたちが夢中になっていた。

2010/09/21

イエローストーンとヨセミテへの家族旅行(8):奇跡の出会いとデビルズタワー

旅も7日目の7月19日。この日は,車を東に向け大移動。イエローストーン湖に別れを告げ,国立公園を出ると,公園内とはまた違った趣のある風景が待っていた。ゴツゴツした岩,平原・・・

そして,宿を出て5時間ほどドライブしたとき,いたのです。ムース! ムースですよ! グランドティトンでもイエローストーンでもお目にかかれなかったムースが。しかも至近距離。奇跡の出会いに感謝!

ムースで30分以上寄り道してしまったが,気分よく最初の目的地,デビルズタワーへ。宿を出てから8時間。やっと見えてきました。しかし,見えたところから車が進まない。道路工事でえらく待たされた。たぶん10分以上。20分位か。みんな車から降りて前方の様子を見に行ったりしていた。私が,もうここで引き返そうか,と提案したが,せっかくここまで来たのだから行こう,ということになり,結局麓まで。広い平原にニョキッと切り立つデビルズタワーは,映画「未知との遭遇」でUFOが降り立ったところらしい。

デビルズタワーの近くにはたーくさんのプレーリードッグ(たぶん)がいた。デビルズタワーを後にしたのは夕方6時過ぎ。車をさらに東に向け,今日の最終目的地,マウントラシュモアへ。

2010/09/20

イエローストーンとヨセミテへの家族旅行(7):朝靄,そしてバファローの大群

7月18日はどこの地区に行くとかじゃなく,朝早く宿を出てドライブしながら動物たちを見つけようと思い,早起きをした。天気がよく,朝は冷え込むので放射冷却で水辺近辺では靄が発生,運転しにくかった。

気温が上がって来て靄が晴れると,快適なドライブ。そのうち,再びクマに遭遇。イエローストーンで6頭か7頭見たことになる。うち1頭はグリズリーベアか,とも思うんだけど,写真を撮ることができなかったので,わが家ではグリズリーを見たことになっている。バッファローはここまでの間にさんざん見たので,完全に食傷気味だったが,この朝はとどめの大安売り!! ヘイデンバレーだったと思うが,何十頭とかのレベルではない。本当は,ムースが見たかったのよ,ムースが。でも,この時期は見られるとしたらグランドティトンらしく,ムースは一頭も見られなかった。



昼食後,動物に会えるかもということで,Riddle Lake Trailを散策。蚊はいっぱいいたが,歩いている人は少なく,動物はさっぱり。ま,昼間に会おうっちゅうのが甘いんだけどね。ただ,クマが出るかもしれないと聞き,シュントが過剰に脅え,「早く戻ろうよ」を連発。歩いていると,木が風でミシミシいっているのもこわかったみたい。



で,残りの時間,ソフトクリームも食べられるしという女子たちの希望もあって(?)Old Faithful Gayserに再び向かう。アメリカではアイスクリームはあってもソフトクリームがあまりないのだ(たぶん)。はい,今回もよく噴き出してました。

2010/09/19

イエローストーンとヨセミテへの家族旅行(6):キャニオン地区とレイク地区

旅の5日目,7月17日。この日は,キャニオン地区へ。
車で向かう途上,バンビちゃんやバッファローくんに出会う。

キャニオン地区はまず,ノースリムから。キャニオン自体の大きさは,アリゾナのグランドキャニオンのミニチュア版という感じで,ノースリム,サウスリムという呼び名も同じだ。ただ,緑が圧倒的に多い。
いくつかの展望地点に車で立ち寄り,滝に近づくために少し崖を降りる散策道を歩いたりした。

昼食をとった後,メインの道を戻り,サウスリムへ。こっちも,ノースリムと同じように回ったが,Uncle Tom's Trailという崖を降りる散策道が往復1.6kmとはいえ,運動不足のおじさんにはけっこうハードな道で,ちょっとバテた。二人の子どもたちはスタスタ降り,スタスタ登っていったのだが・・・ でも,それだけしんどかったのもあって,サウスリムの方が好印象。

そして,Upper Falls Viewへ。これは本当に間近で滝が流れ落ちるのを見ることができた。

キャニオンを後にして,宿に向かう途中,Mud Volcanoという泥沼がボコボコ沸き立っている所に寄った。ガイドブックに書いてあるとおり,グロテスクと言うか不気味というか・・・

そして,宿に向かう途上,川沿いのきれいな景色の中をドライブし,またもやエルクとご対面し(バッファローに次いでエルクにも相当飽きてきていたが写真に撮っているだけマシ)た。



実は,(すでに書いたかもしれないけど)イエローストーンの宿は,レイク地区の南の外れにあり,あちこちの行き帰りにはたいてい湖畔を通っていたのだが,湖の写真を撮ってなかった。ということで,翌朝,きれいな湖の景色をカメラに収めたのであった。